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「業界天気図」新型コロナの影響は?

帝国データバンクは2020年度の業界天気動向の見通しの結果を発表した。(「業界天気図」動向調査 20年度見通し)
2020年1月末時点までの開示情報を元に作成したもので、天気図については企業業績や各種統計データ、業界ニュースなどから、各業界・分野の展望を7段階の天気図を用いて作成している。
2019年度の国内景気は総じて悪化傾向となった。景気動向調査(景気DI)では、これまでの回復基調から2019年12月以降「後退局面入り」に基調判断を引き下げた。このような状況の中、昨年末に中国・武漢から拡大した新型コロナウイルスが、日本国内でも大きな影響を与えている。生産活動の停滞や消費不振を受け、各業界で大きな影響が発生している中で、100業種197分野の業界動向について業界天気を予想し、展望とポイントをまとめた。
「晴天」は業績の安定によって「快晴」「晴れ」「薄日」に、「曇り」は好転の兆しが見られる状態、「雨天」は市場が縮小傾向で、業績の回復見込みによって「小雨」「雨」「雷雨」に分けられている。
《業況改善が見込まれる主な業界・分野》
半導体製造:曇り → 薄日
地上波テレビ製造:曇り → 薄日
消費者金融:小雨 → 曇り
工作機械製造:小雨 → 曇り
《業況悪化が見込まれる主な業界・分野》
化粧品製造:晴れ → 薄日
移動体通信(MNO):薄日 → 曇り
学習塾・予備校:薄日 → 曇り
鉄鋼(高炉):曇り → 小雨
損害保険:曇り → 小雨
ゴム製品製造(タイヤ製品):曇り → 小雨
2020年度の業界展望は、「晴天」予想の分野が75で、2019年度より3増加した。
「雨天」は51分野で、50分野を上回るのは2016年度以来となり、昨年度より7分野増加した。
天気が「改善」されたのは11分野、「悪化」は16分野、2年以上連続で「悪化」が「改善」を上回った。これはリーマン・ショックが発生した2006~2009年度(4年連続)以来となった。