
堅い話題で恐縮です。自分の思考整理も含めて、書き留めたいと思います。
数値化は工業化の第一歩と考えています。あらゆる工業製品は寸法、色、耐久性、重量などそのほぼ全てが数値化されています。事業活動の結果(あるいは経過)としての業績も数値化され、あるいは企業ごとに管理指標を備えています。かつて企業財務を担当した時に、証券アナリストや投資家の方々は、これでもかというくらいに売上構成やコストを数値化して、企業の実態を明らかにしようとしていました。時に、自分の知らない自社の数値や指標を指摘され、驚愕したことがありました。
そう考えると、3つの経営資源のうち、人の数値化が最も遅れている分野であり、その集合体の組織は、多くの企業では数値化すらされていないと思います。
勘と経験で工業製品を量産したとしたら、、、まともに動く車はありませんし、そこら中が事故だらけになります。
エイヤッと損益計算書を計算して申告したりや公表したりしたら、、、不公平極まりない課税や裏付けのない株価となります。
実は人の数値化は、SPIやMATなどの適性検査やタレントマネジメント、業績査定など、様々な手法で挑戦してきた歴史があります。
でも組織の数値化はほとんど手付かずです。人は会社の中では「組織」として行動するのに、組織の数値化に取り組んでいる企業はごく一部にとどまっています。
不完全な数値化だからでしょうか、完全な手法でなければ普及しないのでしょうか、他社の実績がたくさんたくさん無ければ信用が無いのでしょうか。完全な財務指標など無いのに、完璧な工業製品も存在しないにも関わらず、、、
生産活動という長い歴史の中で、組織の数値化は緒についたばかりです。不完全当然だと思います。完全な数値化はどこにもありませんから。だからといって挑戦しなければ、いつまでたっても勘と経験の管理に終始することとなり、経営者も労働者もしなくていい苦労を背負いこんでしまいます。
組織管理にイノベーションを導く、組織の数値化はその第一歩です。
コラム:三浦 才幸
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