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大学入試の英語試験、難しいのは日本だけでなかった

ビジネスの世界もグローバル化し、仕事上でも英語をマスターしなければならない職種も増えてきている。日本を訪れる外国人も急増し、今では、その対応のために英語をマスターしなければならないケースも多いだろう。
しかし日本人は一般的に英語が苦手といわれ、英会話ができるだけで羨望の眼差しになることもある。
入試では英語を必須にする大学はほとんどだし、しかも試験内容は難解であるにも関わらず、英語の苦手意識が浸透している。これが日本人の特徴ともいえる。
入試で問われる範囲と日常の英会話とは全く異なるとはいえ、国際的に見ると、何ともアンバランスな気もしないでもない。
しかし、難解な英語試験については日本だけではないようで、AP NEWSが伝えるところによると、ドイツで英語の試験が難しすぎて大問題になっているという。(German high schoolers complain English exam was too hard)
ドイツの場合、日本と異なり個別の大学入試ではなく、「アビトゥーア」と呼ばれる大学進学資格のための試験を受ける。そのアビトゥーアで、バーデン=ヴュルンベルク州で出題された英語の試験問題が超難解だったという。そのため「不公平」との話になり、オンラインの申立で多くの署名を集めた。
バーデン=ヴュルテンベルク州南西部の学生たちで、州全体の試験を受験した人数はわずかに33,500人であったにもかかわらず、署名は約3万6,000も集まったという。
試験は、アメリカの作家ヘンリー・ロスの1934年の小説「Call it Sleep」が使われ、これによる出題があまりにも難しく、解答するのが至難の業だったという。
“Against the luminous sky the rays of her halo were spikes of darkness roweling the air; shadow flattened the torch she bore to a black cross against flawless light—the blackened hilt of a broken sword. Liberty.”
上記の文章から「自由の女神」の描写を分析せよ。
またBBCでは、英語の読解力だけでなく、時事問題への知識が要求される問題も難解だったと指摘している。(German teens condemn ‘unfair’ English exam in petition)
その問題というのは、「Project Fantasy」と「The Realities」と題された、ブレグジットに関する対照的な風刺画にコメントせよという設問だった。
ちなみにドイツの大学生は英語が話せるのは当たり前で、この時点で日本人の大学生とは異なる。