体内時計とうつの関係性

英国BBCニュースの記事「Body clock linked to mood disorders」によると、体内時計の不調が気分障害のリスクを高める可能性があるという調査結果が、グラスゴー大学の研究チームによって明らかになったと伝えた。

これは医学雑誌「ランセット」に掲載された研究結果で、9万1000人を対象にした調査の結果だという。それによると、体内時計はほぼ全ての細胞に存在していて、身体組織の日々のリズムをつかさどっているが、この体内時計が不調になると、うつや双極性障害などと関係するという。

具体的な調査としては、対象者に1週間行動モニターを装着することで、体内時計がいかに狂っていくかを調べた。

その結果分かったことは、夜間に活動的な人、あるいは日中にほとんど活動していない人は、体内時計が狂う傾向があることだった。
日中に活動し、夜間にはおとなしくしている生活パターンの人と比較すると、夜間に活動的な人は、気分障害と診断される確率が6~10%高いという結果になった。

この研究で、体内時計が狂っている人ほど、うつ病リスクが高く、また、双極障害、孤独感、幸福感の欠如、反応時間の悪化、気分の不安定化という症状も高い確率で表れるとしている。
しかし今回の研究結果だけでは、体内時計の不調が精神疾患に直接的に関係するとは断定できず、一症状の傾向だけということもありえるため、さらなる研究が必要だとしている。

BBCニュースでは、この研究結果について、オックスフォード大学のエイダン・ドハティー博士のコメントをのせた。

「精神疾患の75%は24歳以前に始まるため、この調査の母集団は、こうした疾患の原因を図るには理想的でない」

というように、この研究プロジェクトの参加者が高齢者の割合が多かったことを問題視していたが、一方で次のようにも述べている。

「若年層を扱う同様の研究において、研究者が精神疾患の原因や家庭、防止方法、治療に対する理解を変化させていく」道が開かれたという評価も加えていた。

関連記事

組織行動診断士講座紹介動画

Facebook

一般社団法人組織行動診断士協会

NEWS & コメント

  1. 世界最大級の総合旅行サイト・エクスペディアの日本語サイト、エクスペディア・ジャパンでは、毎年恒例の有…
  2. 2018年6月に成立した「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案(以下、働き方改革関…
  3. 人材紹介のディップは、同社が運営する派遣中心の総合求人情報サイト「はたらこねっと」で、ユーザーを対象…

千葉麗子

千葉麗子

カテゴリー

オススメ商品 [PR]
  1. 「私らしさ」のつくりかた
    「私らしさ」のつくりかた
    「ゼクシィ」「HOT PEPPER Beauty」などにかかわった後、3000人の女性を支援してきた人気起業家、初の著書!
  1. 仕事なんか生きがいにするな 生きる意味を再び考える
    仕事なんか生きがいにするな 生きる意味を再び考える
    働けど、働けど。会社、お金、世の中、他人、出世、生活「のために」生きるのをやめる!
  1. 【28日定期プラン】メディユースラボ ラクニネル 1箱
    【28日定期プラン】メディユースラボ ラクニネル 1箱
    眠れない、眠りが浅い、ストレスがたまる・・・。睡眠障害とストレスの悪循環を和らげるサプリメント
ページ上部へ戻る