- Home
- NEWS & コメント
- 別府市・ストレス解消と温泉の検証
別府市・ストレス解消と温泉の検証

大分県別府市は医療機関と連携し、温泉とストレス解消との関連を検証することにした。
官民でつくる別府ONSENアカデミア実行委員会により、現代版の新しいスタイルの湯治を商品化する狙いがある。いわゆる「アクティブシニア」をターゲットとした誘客モデル事業で、「温泉」「運動」「食」をキーワードにした健康増進をテーマにした新規ツアーの開発である。現代版の湯治なので、期滞在型のプランを考案している。
別府市は9月下旬から10月中旬に、福岡や大阪、京都などから、60~70代の10組20人の夫婦らをモニターツアーに招き、市内の旅館に4泊5日の日程で滞在してもらう。鉄輪地区の温泉宿に宿泊し、軽い運動や砂湯、蒸し湯、トレッキングコースなどを体験する。温泉プールでの水中運動などで体を動かすことも含まれる。
食事は別府大学と別府溝部学園短大がレシピを担当する。豊後牛など地元素材を使ったレシピもあり、またヘルシーな地獄蒸し料理などもある。宿泊先での入浴だけでなく、別府海浜砂湯などの温泉体験も組み込んでいる。
別府市医師会や九州大学病院別府病院の協力により、初日と最終日に健康状態をチェックする。血液や唾液中のストレスの指標となる物質を計測し、参加前後の体調の変化などを分析・検証する。満足度のアンケートも実施し、11月に開催する別府ONSENアカデミアで検証結果を発表する。
9月25日に始まったモニターツアー第1弾には3組・6人が参加した。健康診断の後、市観光協会の安波照夫専務理事の案内で鉄輪のまち歩きに出発した。
長野恭紘市長は「健康寿命を伸ばすためにも、温泉を使った旅行プランを別府市から発信していきたい」と語った。市観光戦略部の伊藤慶典参事は「課題となっている平日の宿泊客を増やすため、魅力的な長期滞在プランが欠かせない。自由になる時間が多いシニア世代に向けて、別府観光の新しいスタイルを提案していきたい」と話している。