イギリスのクリーニング宅配サービス大手会社「Zipjet」が世界500都市を対象にランク付けを行った。
このランクは、都市基盤や公害、経済、福祉等々の17分野で全項目のデータを揃えた都市のランキングで、要するに世界で最もストレスの少ない都市のランキングといえるものだった。
具体的には道路の混雑や公共交通機関の状況、緑地率、住民の家計状況、心身の健康状態、年間の日照時間といった項目を総合して比較したもので、ストレスや苛立ちを引き起こすと言われる要素をベースに作成されている。この要素の中には、メンタルヘルスの度合いまでも含まれている。

1位 シュトゥットガルト（ドイツ）
2位 ルクセンブルク（ルクセンブルク）
3位 ハノーファー（ドイツ）
4位 ベルン（スイス）
5位 ミュンヘン（ドイツ）
6位 ボルドー（フランス）
7位 エディンバラ（イギリス）
8位 シドニー（オーストラリア）
9位 ハンブルク（ドイツ）
10位 グラーツ（オーストリア）

第1位に輝いた都市はドイツのシュトゥットガルトで、クルマ好きの方にはおなじみの都市といえる。ポルシェ、メルセデスベンツなどの自動車メーカー、ボッシュなどの自動車部品メーカーの本社がありながら、自然に囲まれた丘や谷が広がっている都市だ。そのせいか市内の緑地率の順位でも首位にランクしている。
ドイツでは他に、ハノーファー、ミュンヘン、ハンブルクがベスト10にランクインしている。

ヨーロッパの都市ばかりが並んだ結果だったが、ヨーロッパを除くとオーストラリアのシドニーだけが8位に入り、日本は66位に大阪、72位に東京がランクインしていた。

逆に最もストレスが多いとされた都市はイラクのバグダッドだった。ワースト2位はアフガニスタンのカブール。
総合的なストレスを示す指数はシュトゥットガルトの1.00に対し、バグダッドが10.00となっていた。

それ以外にも順位をつけているものもある。
公共交通機関への満足度が最も高かった都市は、シンガポールと台北で、犯罪が少なく、安全な都市は、トップがアラブ首長国連邦（UAE）のアブダビで2位に大阪が入っていた。
大気汚染が少ない都市では、上位にアメリカのマイアミ、シアトル、ボストン、カナダのバンクーバーなどの北米の都市が並ぶ結果だった。
失業率が最も低いのはカンボジアのプノンペン、世帯収入の平均と生活費から算出した家庭の購買力では、1位がミュンヘン、続いてルクセンブルク、シドニー、モナコ、シュトゥットガルトと続いた。
住民の精神的な健康状態の順位ではルクセンブルクとボルドー、グラーツが上位に入り、身体的な健康状態はアイスランドのレイキャビクがトップだった。
人種間の平等で上位だったのは、サンフランシスコ、ボストン、シアトルとアメリカの都市が入った。

東京は前述のように72位だったが、パリは70位、ニューヨークは84位という結果だった。