新川てるえコラム~結婚しても仕事を続けよう!~

こんにちは。新川てるえです。先日、53歳のお誕生日を迎えました。歳をとるのがうれしくないっていう方もいますが、私はいくつになってもお誕生日は嬉しいです。
今回は働く女性への提案「結婚しても仕事を続けよう」をお届けします。
「本当は専業主婦になりたい!」
働く女性の3人に1人が専業主婦願望を持っているそうです。(2006年ソニー生命保険会社「女性の活躍に関する調査」)
女性のみなさん、どうですか?
専業主婦になりたいですか?
私が理事長をしているNPO法人MーSTEPは子連れ恋愛と子連れ再婚家族を支援しているNPO法人です。
再婚後に相談に訪れる女性がこう愚痴ることがあります。「仕事をやめなければ良かったです」と…。
子連れ再婚後に家事と育児に専念するために、これまで築いてきた自立した職業を手放して専業主婦になる人が多いのが現実です。 なぜせっかく築いたスキルを手放して専業主婦になってしまうのか不思議ですが、ステップファミリー(子連れ再婚家族)になるという気負いと、他人の子どもを育てるという責任感から、家事や育児に専念しようと決意する人が多いのだと思います。
また再婚する男性側にも「俺が外で働いて稼いでくるから君は子どものことをしっかりとよろしくね」という気持ちの強い人が多いようです。
子連れ再婚家族には様々な問題があるのですが、まず初期の頃に経験する問題として、「大家族になる経済的な負担」があります。初婚で作られる家族とは違い、再婚時にかかる金銭負担が思いがけず大きいのです。
例えばひとり親家庭から再婚する場合にはこれまで受けていた国からの児童扶養手当が打ち切りになり、元の配偶者から養育費も減額もしくは打ち切りされることも多く、それだけでも世帯収入は5万~10万円が減額になります。
新しい家族を作るために引越や子どもたちの転校などにかかる費用もかさみます。それなのに妻が仕事を辞めて専業主婦になることで経済的な負担はますます大きくなります。そして、こんなことなら仕事をやめなければ良かったとのちに気が付くのです。
また、継子(血のつながらないパートナーの子ども)の子育てで、四六時中一緒に過ごしストレスを助長することが、いいことだとも思えません。
子連れ再婚家族(ステップファミリー)の抱えるストレスを一例にしてお話しましたが、初婚で結婚する人も含めて専業主婦願望について考えてみてもらいたいなと思って書きました。専業主婦を完全否定するつもりはありませんが、核家族化して家庭の仕事もさほど多くはなくなった今、果たして専業主婦は本当に必要なのでしょうか?
それよりもこれまで築いたスキルを手放さずに、さらに磨いて、仕事から得られるものを上手に家事や育児に生かしながら頑張って欲しいと思います。
《参照リンク先》
NPO法人M-STEP
ソニー生命女性の活躍に関する調査