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「週休3日制」導入の意味とは

佐川急便は、セールスドライバーの正社員採用で、週休3日制を東京都と山梨県で試験的に導入した。
週休2日か3日かを選択できるというもので、週休3日にした場合は1日当たりの勤務時間は10時間程度(週平均40時間)となる。週休2日制の場合は1日8時間なので、1日あたりで見ると2時間程度増えることになるが、給与は2日制とほぼ同等だという。これは1日8時間の法定労働時間の適用を受けない「変形労働時間制」となっている。
これは、物流業界で深刻な問題となっているトラックドライバーの不足を解消しようとする動きと関連し、幅広い働き方を提案することで、ドライバーの絶対数を確保することが狙いだろうといわれている。
この動きは宅配業界・最大手のヤマト運輸でも同様のようで、やはり週休3日制を導入するかどうか検討している。働き方の多様化が人手不足解消につなげていこうという考えになる。
週休3日というと、Yahooでも実施されている。
ただ対象者が限られていて、家族の介護や小学生以下の育児をしている社員に対して週休3日制を導入するというものだった。
土日以外に休む曜日を自由に決められるという制度で、その休みの日の申請は月単位で行う。当然ながら休んだ日は無給となるため、出社する義務が減った分だけ給与は下がる。この制度を利用した場合は給与が2割程度下がる見込みだという。
Yahooでは、短時間勤務や在宅勤務も取り入れているので、介護を理由に退職する社員対策としても新たに踏み込んだ制度として生まれたものだという。
物流業界とは異なる事情とはいえ、それぞれの個人の事情に合わせた多様な働き方を認めることは共通することで、新しい働く環境の提案を各社模索しはじめているのかもしれない。
今後週休3日制がどのように拡がるか、注目といえるだろう。