ストレスを発散・解消する / 市街地を貫く全国一の参道(氷川神社)

日常生活を離れ、新たな刺激を求めて旅へ出る。絶好のストレス解消といえるかもしれません。
しかも季節は秋。快適な気候に包まれて、非日常空間を堪能するには最適な季節です。

ただ長期休暇がとれないとか、遠方への旅にまわす予算がないとか、それぞれの事情もあるでしょう。
そこで首都圏の人には、日常のすぐ近くにありながら、知られざる空間に足を踏み入れることで、十分にストレス解消となる身近な聖域をご紹介しましょう。

埼玉県さいたま市です。
首都圏にある政令指定都市であり、東北・上越・北陸の各新幹線が乗り入れる交通の要衝としても知られます。あまりに日常的な延長の街という印象ですが、実は大宮駅周辺には非日常空間が展開しています。

そもそも大宮とは、文字通り大きな宮のことで、そのまま都市名になったほどです。では、その大きな宮とは? 
武蔵国一宮の氷川神社です。市の中心部に鎮座しています。
神社本庁の別表神社で、宮中の四方拝で遥拝される一社でもあり、首都圏では約200社に及ぶ氷川神社の総本社。

非日常空間を堪能するためには参道をすべて歩いて参拝することです。
この参道は圧巻です。一直線に市街地を貫いています。しかもその長さは約2キロ。きれいに整備された並木道で、市街地でここまでの規模はおそらく全国一位といえるでしょう。
一の鳥居から二の鳥居までは車で通行することも可能ですが、ここをすべて歩いてこそ、真の氷川神社参拝であり、非日常を堪能できることになります。

そもそも神社の参道とは、狭義では鳥居による結界内の通路のことで、神域の一部といえます。そのため市街地の中を神域が見事なまでに大胆に貫くのは、それだけで「聖」と「俗」の隔てる特殊な構造線といえます。
ちなみに広義では、聖域の一部というよりも、街道筋から神社に至る道を意味し、場合によってはこの道沿いに集落を形成した門前町になるケースもあります。大宮は街そのものが門前町にもなっていたといえます。ただ参道そのものでいえば、鳥居による結界に守られた狭義の参道そのもので、現代の都市に混じり合っています。

一の鳥居の最寄り駅はさいたま新都心駅。
一の鳥居から二の鳥居までは約1.5キロ。クルマで移動の場合は本殿方向への一方通行になります。
徒歩ではゆっくり歩いて20分程度。都市部の参道らしく、並木道はきれいに整備されています。地元の人の生活道路という側面もあり、結界内と生活空間が混在するエリアです。
目的地のない散策もウォーキングとして十分に良いでしょうが、はるか先の本殿へ巡礼に向かっていくために、日本一の長さを誇る都市部の参道を進んでいくというのもありそうでない体験といえるでしょう。
ただ、このエリアの参道周辺は交通渋滞が頻繁に発生することもあります。そのため騒がしいこともあります。これを日常の騒音と捉えたとしても大きな影響はありません。そもそもが日常生活に隣接する非日常の行動だからです。

さて、二の鳥居です。
旧国道16号線沿いで、この鳥居は日本最大級の大きさを誇ります。都市部にあるせいか迫力はあまり感じないかもしれませんが、よく見るとなかなかの存在感です。
明治神宮から奉納されたもので高さ13m、幅17mの巨大さを誇っています。

二の鳥居から三の鳥居までは、さらに約50mの距離。
ここからは一般道路が並行して走る構造となり、参道は徒歩専用となります。地元の人の生活空間は隣接していながらも明確に切り離されます。また、このエリアからは参拝者の数が激増します。大宮駅から参拝に来た方もここから参道に加わることになります。

一直線に伸びる参道も境内に入って変化します。
少し蛇行して本殿へと続くこことになります。

さて、この氷川神社ですが、歴史は古く、社記によると、第5代孝昭天皇の御代三年四月未の日の創立と伝えられます。
この地は、大宮台地の上に位置し、台地の中でも鼻のように高く突き出た場所になります。
そのためこの周囲の地名は高鼻町と呼ばれ。かつては境内の東側には見沼と呼ばれる広大な湖沼があったようです。また、「神沼」、「御沼」とも呼ばれ、豊かな恵みを与えてくれる神聖な水をたたえていたといわれます。

江戸時代には、見沼溜井という貯水池が開発されました。現在でも境内にある神池は見沼の名残であるといわれます。
この沼に流れ込むのが、神域である蛇の池からの湧水です。

蛇の池の神聖な湧水があったらこそ、氷川神社はここに鎮座するようになったともいわれます。
そう考えると、最も氷川神社のパワースポットといえるのは、この池かもしれません。

また、第12代景行天皇の時代には、日本武尊が参拝し東夷鎮定の祈願をなされたという伝説も残っています。
さらに第13代成務天皇の時代には、出雲族の兄多毛比命が朝廷の命により武蔵国造となり、氷川神社を奉崇しました。善政を敷かれてからさらに神威は輝き、国内の神社の中でもかなり格式を高めたと伝わっています。

聖武天皇の時代になると、既に武蔵一宮と定められ、醍醐天皇の時代の延喜式神名帳には名神大社として、月次新嘗案上の官幣に預かり、また臨時祭にも奉幣に預かる等々といった歴代朝廷の崇敬を厚く受けてきました。

武家の時代になってからは、鎌倉・足利・北条・徳川氏等が尊仰してきました。
明治元年に都が東京に遷されましたが、明治天皇は氷川神社を武蔵国の鎮守勅祭の社と定め、氷川神社親祭の詔(祭政一致の詔)を賜ったという話も有名です。

身近なパワースポットともいわれる氷川神社ですが、さすがに長い参道をすべて歩く人は少ないでしょう。
それでも都市の異質な空間に触れながら、参道を歩き終えた先に伝説や歴史に彩られた一宮が待っている。
この体験は日常生活のすぐ隣にありながら非日常を堪能できるもので、遠方の旅にも匹敵するストレス解消になるのではないでしょうか。

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