田中 豪コラム~社会保険労務士の業務内容及び選択方法・其の一~

 徐々に過ごしやすい気候となってきましたね、社会保険労務士の田中豪です。報道で残暑という言葉を耳にすると、猛暑から脱却できる筈なのにどこか寂しい感じもします。皆様はいかがでしょうか。

さて、本日のテーマは「社会保険労務士の業務内容及び選択方法・其の一」です。

特に、会社の経営者や総務・人事のご担当者には参考になるコンテンツとなっていると思います。ぜひ御目通しいただければ幸いです。

よく大手書籍店や大学のキャンパスなどに、大原やTAC、LECといった予備校のパンフレットが陳列されています。公認会計士や弁護士、税理士や行政書士は比較的認知されているのではないでしょうか。その隙間にあるあまり聞いたことのない資格、そうです!それが「社会保険労務士」なのです。社会保険に労務、あまり関心を引くことのないワードですよね。自分もまさか取得するとは思ってもみませんでした。

でも、このいかにも関心を惹かれないネーミングの社会保険労務士ですが、最近は非常に注目度が急上昇している資格なんです。特に専門職の中では、ダントツかも知れません。それは一体何故なのでしょうか。まずはそこをご説明させて頂きたいと思います。

戦後の高度経済成長期において、日本人はとにかくたくさん働きました。年間の労働時間数が、現在の約1,800時間とは比較にならないくらい多く、2,200時間もありました。特に、1961年のレジャー・ブーム時には2,400時間もです。月あたり約200時間も働いています。これってイメージしにくいかも知れませんが、現代のイメージに換算すると、月当たり約170時間の現在に対して、約200時間です。いかに多いかがお分かりいただけるかと思います。

その後、時代の推移と共に、以前の「労働は努力と根性」という日本特有のイメージから「あくまでも生活の一部、最適なワ―クライフバランスを!」という様に、時代に応じて仕事に対する価値観は大きく変貌しました。それに伴い、労働者の権利も担保されやすくなったという背景があります。同時に、1991~1993年のバブル崩壊期間を経て、労働者の自殺や過重労働、賃金未払い問題、不当解雇、ハラスメントが社会問題化し、労働者保護の為にも労働時間の管理を徹底する事が国の施策として進んでいきました。

既にお気づきかも知れませんが、これらって全て会社の「人」そのものに関する事案ですよね。そう、この「人」に関する仕事に特化しているのが「現代の社会保険労務士」なのです。
何故、あえて現代の~、と付けたのでしょうか。それは、社会保険労務士ほど資質や業務レベルに差のある士業はないと思うからに他なりません。あくまでも私個人の意見ではありますが、まず間違いがないと思います。

従来の社会保険労務士の業務は、企業の社会保険や労働保険の手続き業務が中心であり、人に関する相談業務は全体のごく一部でした。しかし、現代ではソフトやAIが急速に充実していて、誰がやっても差が出ない手続き業務に関しては、行って当然の業務であり、人に関するコンサルティングが出来ないと企業のニーズを満たすことは困難です。あくまでイメージですが、昔の「先生、手続きをお願いします」という受け身ではなく「様々な提案を次から次へと積極的に提案していく」というスタンスが必要不可欠な時代となっているのです。

弊社は、船井総研等、大手のコンサル会社に複数参画し、絶えず最新の動向を把握する事を非常に重要視しています。しかし、「従来型の」又は「努力を嫌う」社労士はこれを良しとしません。当然、最新の動向、時流が全て正しいとは限りません。私たち社労士は、これまでの原則論を踏襲した上で、最新の動向を把握し、いかに企業経営の肥やしにしていくかを、経営者の方々に分かり易く、企業の経営姿勢に沿う形で提案していく事が必要なのです。

①定期的に会社の経営状況、労務に関するヒアリングを行っている。
②企業にマッチする最新の助成金を提案している。
③定期的に行った人事手続の報告を行っている。
④「人」に関する相談業務に長けている。
⑤重要な相談に関しては、判例も参考資料として回答する。
⑥頻繁に行われる法改正情報を発信している。

以上「頼れる社労士」「使える社労士」の目安を挙げさせて頂きました。

⑦助成金はおこなうべきではない。
⑧残業代、有給未取得を黙認し解決策を提案しない。
⑨従業員のトラブルの際、解雇を積極的に提案する。
⑩手続きミスが多い。仕事が遅い。

以上は、「頼ったら危ない社労士」「使えないかもしれない社労士」の一例として挙げさせて頂きました。ぜひ前者の様な社会保険労務士をお選びいただき、少しでも多くの企業環境が向上する事を心から願っております。私共社会保険労務士は一サービス業に過ぎないのです。「いかにレベルの高いサービスをご提供させて頂くか」、これに尽きると思っています。受け身の先生商売ではないのです。この続きは「社会保険労務士の業務内容及び選択方法・其の二」でお話しさせて頂きたいと思います。
それでは次号でお会いできることを楽しみにしております。

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