新入社員の約半数「仕事終わっても帰らない」 

日本生産性本部と日本経済青年協議会が6月26日に今年度の新入社員意識調査を発表した。
平成29年度の新入社員1,882人が対象で、「働くことの意識」をめぐるアンケート調査を実施した。

この調査結果では「職場の上司、同僚が残業していても、自分の仕事が終わったら帰る」という質問に対して、「そう思う」「ややそう思う」と回答した新入社員は48.7%。

これは昨年度の38.8%から9.9ポイント上昇し、過去最高の数値になった。「働き方改革」が議論され、長時間労働の是正という動きに注目が集まる中、今年の新入社員は自分の時間を大事にしたいという意識が高いといえるのかもしれない。
しかし、過去最多とはいうものの、逆から見れば半数以上の新入社員が自分の仕事が終わっても帰らないことになる。

次に「職場の同僚、上司、部下などとは勤務時間以外はつきあいたくない」という質問項目では、「そう思う」「ややそう思う」が合計で30.8%で、こちらも前年度より10.1ポイントの上昇で、やはり過去最高を更新した。

「デートの約束があった時、残業を命じられたら」との質問については、以下の結果だった。
「ことわってデートをする」:28.7% 前年度より6.1ポイント上昇
「デートをやめて仕事をする」: 71.0% 前年度より5.9ポイント下降

この傾向は5年前からで、残業よりデート派が増加し、残業派が減少している。

上記のような結果から、自分の仕事が終わっても上司が残っていると帰りにくい、という職場の文化を持つ企業はまだまだ多いといえる。
紳士服の製造・販売を手がけるはるやまホールディングスでは、社員が残業せずに帰れるように取り組む方策として、今年4月から「No残業手当」制度を導入した。毎月、残業時間ゼロを達成した社員に15,000円を支給するというものだという。
おそらくこのような仕組みを入れ込まない限り、社内の独特の空気・文化はなかなか打破できないのかもしれないが、その一方で着実に「自分の仕事が終わったら帰る」という新人社員の数も増加しているのは注目に値する。

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千葉麗子

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