「心の病」で労災認定が過去最多!

過労や仕事上のストレスで、うつ病などの「心の病」となり、労災認定された人が過去最多になった。
報道で大きく取り上げられた事件として、過労で自殺した電通の高橋まつりさんは記憶まだ新しいが、間違いなく彼女もその中の1人に数えられている。

厚生労働省によると、2016年度に、長時間労働による過労や仕事上のストレスが原因で、うつ病などの精神疾患を発症し、労災認定された人の数は498人だった。
この数は、前年度より26人の増加で、5年連続で400人を上回り、しかも1983年の調査開始以来、最多の数を記録した。この中で自殺に追い込まれた人は未遂を含めると84人という結果だった。9人減ではあるが、過去4番目に多かった。

また、労災申請の数は1,586人で71人増加で、4年連続で最多を更新している。

労災認定を年代別に見た場合、内訳は下記のようになっている。労災認定、自殺ともに20代以下の増加が目立っている。
・10代:(9人)
・20代:(107人)
・30代:(136人)
・40代:(144人)
・50代:(82人)
20代は20人増加、10代でも7人増加だった。
過労自殺については、20代が14人から22人に、10代はゼロから2人になった。

労災認定となった人の月の平均残業時間については以下の結果となった。
・20時間未満:84人
・100時間以上120時間未満:49人
・160時間以上:52人

発症要因としては仕事の質と量の変化、つまり長時間勤務等が149人、いじめや上司とのトラブルといった対人関係が100人、事故・災害体験が95人、仕事の失敗やノルマが30人だった。 

業種別の順位は以下のようになった。
・製造:(91人)
・医療・福祉:(80人)
・卸売り・小売り:(57人)

過労による脳・心臓疾患の労災認定では業種別順位は変動している。
・運輸・郵便:(97人)
・製造:(41人)
・卸売り・小売り:(29人)

最後に過労死の数だが、11人増加で107人だった。

厚労省職業病認定対策室では「職業による精神障害が労災対象と周知されたことで、認定件数が過去最多となった」としている。また詳細なデータから労働時間より職場での人間関係が原因として多いことに言及している。

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