IT企業社員が田舎で勤務すると、メンタルヘルスは?

「神山の奇跡」と呼ばれた山村での出来事。
それは徳島県北東部の山間部にある神山町で、四国で初めて全戸に光ファイバー網が整備され、快適にインターネットが利用できる環境を整えた。
2010年からIT系企業が古民家にサテライトオフィスを構え始めるようになり、現在その数は15社。新しく流入してきた人が増加し、町が活発になることで、移住者による飲食店や工房など12の新事業所も誕生した。
翌年度には転入者が転出者を上回り、人口の社会増を初めて記録したことで話題となった。

この成功例により全国の自治体が様々な誘致を行うようになった。
ただ、今回、メンタルヘルスの影響に直目した研究が行われることになった。大都市圏のIT企業社員が地方のサテライトオフィスで働いた場合のメンタルヘルスの影響について、広島大学と鹿児島県錦江町が共同研究に入ることで合意した。国内で他にほとんど例のない珍しい研究といえる。

現在進められている働き方改革と地方創生という二つの要素を検証することができるかもしれない貴重な研究成果になる可能性もある。

今回、大都市圏のIT企業社員が錦江町のサテライトオフィス働き、分析は広島大学大学院医歯薬保健学研究科の小林敏生教授が担当するという。

大都市圏のオフィスと錦江町のサテライトオフィスでの勤務について比較、分析することで、ストレスによる左右される心理的・生理的負荷や作業能率の違いなどを出していく。その研究成果により、ワークライフバランスに適したサテライトオフィスづくりだけでなく、田舎暮らしについての改善策などにも充てていく。

錦江町は鹿児島県の大隅半島西部に位置する町で、旧・大根占町と旧・田代町との合併により誕生した。
人口はわずかに人口7,600人。町域の大半は肝属山地(国見連山)で占められ、西部は錦江湾(鹿児島湾)に面し薩摩半島と対峙している。農業と畜産業が盛んな町で、1970年には1万7,000人近い人口があったものの、その後は減少の一途をたどっている。
総務省の2016年度お試しサテライトオフィス事業に採択されたことで、今回の広島大学との共同研究に至った。

今後、この研究結果については注目といえる。

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